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ナースのための豆知識

酸素療法・インスピロンについて



はじめに


 インスピロンは酸素●リットル@@%という風に現しますが
その@@%というのは酸素●リットルの@@%が送気されていると思っている人が大半だと思います。
でも、実はちょっと違うんですよね。
今回はその辺の事をお話しますが、
その話をする前に
、予備知識として知っていて欲しい酸素療法について
簡単にお話したいと思います。

酸素療法とは

呼吸器疾患、心疾患、または ショックなどによって組織の正常酸素飽和力が
直接または間接的に妨げられておこる酸素不足を
専用の器具を使って酸素投与する治療方法
で、酸素を投与することにより
PaO2および
PaCO2を正常レベルに改善し、身体・精神機能を維持する目的をもつものである。

酸素投与には 低流量式(Low flow type)と、
       高流量式(High flow type)があります。


低流量式→酸素マスク、ネーゼルカニューレ
高流量式→インスピロン
リザーバー付き酸素マスク

高流量式 

高流量式とは最初から一定の濃度の混合気、つまり純酸素と空気を流し、
Tピースもしくはマスクにて患者が自分の呼気を再呼吸しない程度の流量(定常流)を
確保するTypeであり、呼気を溜めないようにインスピロン用のマスクは
鼻腔周囲の穴が大きく開けてあります

低流量式

低流量式とは純酸素を流し、患者の口鼻の周囲にて空気と混合させ、
結果として吸入酸素濃度を上げようとするものです。
低流量式の酸素マスクは鼻腔周囲の穴が小さく開けてあります。
これはマスク内の酸素を逃がさないようにするためであり、
5〜6リッターで40〜50%、7〜8リッターで50〜60%、
9〜10リッターで60〜70%の吸入酸素濃度が得られるといわれています。
マスク内で純酸素と空気とを混合させるため、5リッター以下の酸素流量では
吸入気の酸素濃度が上がらず、40%以上の酸素吸入が必要なときには、
5リッター以上の酸素流量で使用するそうです。
但し5リッター以上の流量を鼻腔カニューレで流すと不快感が増加し、
鼻腔内が乾燥するため、5リッター以上流したいときにはマスクを使用するのが原則です。

インスピロンについて

インスピロンは、加湿された空気(空気には21%の酸素が含まれています)
それと純酸素を一定の割合で混合し、酸素療法を行うもので、
FIO2(O2 濃度)の設定が簡単なダイヤル式で
35・40・50・70・100%の5段階の酸素濃度投与ができ、
その%により空気を巻き込んで規定された酸素濃度にするわけです(これを混合気流量といいます)。
またインスピロンでは酸素の流量を上げるほど、水分が多くなります。
インスピロンの加湿は霧吹きの原理で、小水滴にて行っているため、
通常の人に使用すると、過加湿になるそうです。

インスピロンの適応




インスピロンなどがこのタイプです。

これに対し、普通の酸素マスクやネーゼルカニューレなどの

ではインスピロンについてですが、

インスピロンにて加湿を行う適応 というのがあって、一つは

“全麻挿管後”で、
全麻挿管中は加湿が不十分であり、抜管後の痰喀出を容易にするため適応となります。

もう一つは
レスピレーター管理後”で、
レスピレーター使用中は加湿が十分でなく、気道は乾燥し、痰が粘着になりやすいため、レスピレーターを離脱できたら、しばらくはインスピロンによる加湿を行い、痰が柔らかくなり、十分吸引できた段階で抜管するようです。

話は戻りますが、
最初に言ったインスピロンの酸素@リットル@@%という@@%は、
酸素@リットルの@@%が送気されるのではなく、
21%の酸素を含む空気と酸素を混合したなかの@@%が送気されているという事になります。
例えば、酸素8リットル35%でインスピロンを使用している場合、
8リットルの35% つまり2.8リットルが患者さんに流れているようなイメージがありますが、実際にどれくらいの酸素が流れているか調べる為には
以下のような数式に数値を当てはめて、連立方程式を解かなければなりません。
(たかが連立方程式と思っていましたが、中学生程度の数学も最近では考える事がなかった為か、簡単な連立方程式を解くのにえらい時間がかかりました・・・笑)

全体の流量:純酸素流量+空気流量=混合気流量

全体の酸素量:純酸素流量×1.0+空気流量×0.21=混合気流量×吸入酸素濃度


例えば8リッター35%に設定していたとすれば、
21%の空気aリッターで総流量をbリッターと考え、

8+a=b     
8×1.0+0.21a=b×0.35

この連立方程式を解けばよいのです。


皆さんはきっと連立方程式は難なく解けると思いますが、
万が一しゃんぷ〜と同じように忘れてしまっている方のために
優しく解き方も載せておきますね


8+0.21a=0.35b 
→ 8+0.21a=0.35(8+a)
→ 8+0.21a=2.8+0.35a

移項すると8-2.8=0.35a-0.21a 
→ 5.2=0.14a 
→ a=5.2÷0.14=37.14 
(a=37として) 8+37=b=45

a空気は37リッターで、b酸素と空気の総流量は45リッターになります。
したがって全体の酸素量は45×0.35で15.77リッターになります。

このように、全体の酸素量を看護婦が計算する事はまずないとは思いますが、
インスピロンで酸素療法を行う際に
酸素の量は@リットルの@@%ではないということと
同じ@リットルの酸素療法をしていても低流量式と高流量式のものとでは酸素量が違うという事を覚えていて欲しいと思います。


ためになったかな?

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